4月はイスラム過激派による大きな攻撃が、カーボデルガド州の天然ガス開発地区周辺の町・パルマで起こり、その後、軍の基地があるムエダ(マコンデ族の故郷)でも攻撃があったとの誤情報が駆け巡った上、次は州都ペンバが攻撃されるとの予測やさまざまな噂が立ち、ペンバから他州に避難する人も出てきています。
特に心配なのは、子どもたちの誘拐で、これまで300-1000人の子どもが誘拐され、過激派の男の妻にさせたれたり、人身売買されたりしています。誘拐される子どもたちは思春期の年代が多いようです。よって、子どもたちだけを他州の親類に預ける人も出てきています。
攻撃されるのではないか、という噂の波は、これまでもありましたが、万一のことを考えて避難の準備も整えながら、安全第一で活動を進めていきます。なお、寺子屋には現在300人を超える子どもたちが通っていますが、他の州に避難した子どもはまだいません。避難するか否かは、各家庭の方針で決められますが、緊急事態が発生する場合は、人々は 正常性バイアスが働きます。この正常性バイアスとは、多少の異常事態が起こっても、それを正常の範囲内としてとらえ、心を平静に保とうとする働きのことで、「自分は大丈夫!」と考えてしまい、対処が遅れて、被災してしまうことです。いま起きているコロナ禍でも同じようなことが散見されますね。
よって現地スタッフでは、手遅れにならないように、避難準備や逃げるルートを想定も行っています。
また子どもたちが不安の渦に巻き込まれないように、元気いっぱい毎日を遅れるように愛情で包み込んで、和気あいあいと過ごせるように接し活動を続けていきます。