食べて、育てて、つながる。
砂地の街に根づくバナナが、
いのちをつなぐ。
貧困と環境破壊が隣り合わせのモザンビーク・ペンバのスラム地区。お腹を満たすこともままならない日々のなか、「食べながら緑を取り戻す」という挑戦が、2016年から続いています。2025年、その歩みはいよいよ新たなステージへ。念願のバナナの移植が、ついに始まりました。
食べるか、守るか——その問いに、第三の答えを
深刻な食糧難に直面するコミュニティに「環境を守ろう」と言うことは、どれほど難しいことでしょうか。生きるために木を切り、土地を痩せさせてしまう——それは選択ではなく、生存の問題です。
私たちが出した答えは、「食べられる木を植える」こと。収穫できる植物が緑をつくる。食べながら、街が豊かになっていく。貧困対策と環境保全を、対立ではなく一体のものとして捉えた「食べられる緑化」が、このプロジェクトの根幹です。
モリンガからバナナへ——9年間の積み重ね
●2016年〜
第1弾としてモリンガの栽培をスタート。「奇跡の木」とも呼ばれる高栄養植物が、ペンバの土地に根を張りはじめました。
●2025年〜
第2弾へ。バナナ・果樹の移植を開始。座学で増殖方法を学びながら、住民自身が育てる力を身につけています。
砂地でも育つ、その可能性にかけて
ペンバのスラム地区は、砂地が多く植物の育成が難しい環境です。それでもバナナを選んだのは、成長が早く、茎・葉・実のすべてが活用でき、一度植えると株分けで増やし続けられるから。土地の条件に合った植物を選ぶことが、持続可能な緑化の第一歩です。
移植作業と並行して行われた「バナナの増殖方法」の座学では、住民が自分たちの手でコミュニティを変えていく知識を得ました。植える人がいて、教える人がいて、学ぶ人がいる。その輪が広がることで、プロジェクトは生き続けます。
「おなかを満たしながら、まちの緑も豊かにしていく」——この小さく見える一歩が、コミュニティの自立と、地球の未来につながっています。

























